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おしらせ
南郷スクール水曜サークルでは初めてのウィンナーワルツ講座を開催します。
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こんにちは!
Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。
Unsplashのdada_designが撮影した写真
社交ダンスでは股関節の使い方が
結構大事です。
上下動だけでなく、脚のスイングや
回転などさまざまな動作に使われます。
股関節の動きを考えるためには
関節自体の構造と働く筋肉について
イメージを持っておくのがいいでしょう。
今日は股関節の構造と関係する筋肉のイメージについて
僕なりにお話しします。
股関節はなぜ大事か
UnsplashのMathew Schwartzが撮影した写真
まず股関節が使えると便利なことは何かをお話しします。
最初は曲げることです。
曲がるだけなら他の関節と同じと思うかもしれません。
しかし股関節は構造的に全ての方向に曲がります。
つまり前後左右どちらにも曲げることができるのです。
これにより歩く時に体重のない脚を振るように動かすことができます。
次に回転です。
股関節はひざやひじのように蝶番タイプではなく
ホテルのフロントにあるボールペンのように
くるくる回るタイプです。
このため腰に対して脚が脚自体を軸として回転するような方向に
回すことができます。
このように便利に使える関節であるがゆえに
上手に使うことがダンスにおいて大切な要素となるのです。
骨目線
UnsplashのAnne Nygårdが撮影した写真
では股関節のイメージを
骨への目線からお話しします。
これはあくまでもダンスにおけるイメージなので
医学的に正しくない、あるいは不十分な時もあるでしょう。
あくまでも踊るための考え方なので
そこはいいことにしてください。
さて股関節の構造はどのようになっていると
おもいますか?
僕はダンスを始める以前、腰の下から脚が生えていて、
蝶番のような関節で曲がると思っていました。
というか股関節の曲がり方とか
考えたことなかったというのが本音です。
しかし多くの人が僕と同じ間違いをしていることが多い感触があります。
僕が以前思っていたイメージには
構造的に2つの大きな間違いがあります。
(1)腰の下から脚が生えている
(2)蝶番のように曲がる
順番にお話ししましょう。
(1)❌腰の下から脚が生えている → ⭕️腰の『横』から脚が生えている
最初は脚の生え方です。
みなさんが履くズボンを見るとわかりますが、
大体腰の部分の下に脚が入る部分が付いています。
そのため疑うこともなく腰の下に脚がついていると思うでしょう。
これは思っちゃうよねぇ〜って感じです。
骨格的には違っても、そこに筋肉がついて
実際の形はそうなっているしズボンやパンツは悪くありません。
それはさておき実際の骨格は
腰の横から横向きに脚が生えています。
いやいやそんなわけないでしょ、と思う人も多いでしょう。
しかし実際に思ったよりずっと横なのです。
このイラストのように黄色い骨盤の横方向に青い脚がついているのがわかるでしょう。
特に注目は脚の骨に出っ張りが2つあり
そのひとつが横向きに近く骨盤に差し込まれていることです。
みなさんも試しに股関節の場所を探ってみましょう。
まずベルトの下あたりに腰骨の出っ張りがあると思います。
これがイラストの黄色い骨の一番上の外側です。
そこから10cmくらい下、さらに10cmくらい後ろに
また骨の出っ張りがあると思います。
これが脚の骨の出っ張りのもう一方です。
その出っ張りから腰の中心に向かって
脚の骨は刺さっていて、そこが股関節なのです。
よくある間違いは骨盤の下のメガネみたいなところ(坐骨)のあたりから
脚が下向きに生えていると思うことです。
まあ、そう思うよねって話なんですけど…
(2)❌蝶番のように曲がる → ⭕️ホテルフロントのボールペンのように自由自在
もうひとつは曲がり方です。
これは先ほども少しお話ししましたが
蝶番ではなく棒の先にボールが付いていて
そのボールが骨盤に刺さっているような構造です。
そのため曲がるというより、滑りながら回るという感じになります。
前後左右に角度を変えることができ、
さらに回転することもできます。
そのためレッスンで「股関節を使って!」と言われたときに
どのような動きを求められているかを
考えるか確認する必要があります。
また教える時に「股関節を使って」というのは
「うまく踊って」と言っているくらい
間違っていないですが、幅広い意味がありすぎです。
股関節を何のために、どの方向に、どのように、どれくらい、どうするのかを
伝える必要があるでしょう。
これは教える人の責任だと思います。
もしそこまで説明できないなら
もう一度自分自身が確認する必要があるかもしれません。
筋肉目線
UnsplashのBenjamin Klaverが撮影した写真
股関節を動かす時は
腰回りのいろんな筋肉を使います。
その中で大切な役割をする筋肉は
多くがインナーマッスルなどといって
割と意識しにくい筋肉です。
実際の動きは多岐にわたるので
ここでは基本の位置を作ることについてお話しします。
さきほど股関節は横から脚の骨が刺さるとお話ししました。
しかし多くの場合その角度が悪い状態になり
うまく使えない状態になっている人が多くいるように感じます。
ひとつは股関節が前から刺さるような感じ
つまり内股っぽくなっている状態です。
この時は骨盤の前傾も大きくなり
腰(腰椎)は過度に反るため腰痛になりやすいです。
また脚が内側を向くため、脚の間が狭く
踊るときに相手や自分自身でも脚同士がぶつかりやすくなります。
これを解決するには梨状筋がポイントになると思います。
梨状筋は脚の骨の上の部分の出っ張りから仙骨(骨盤の中心)に向かって
繋がっている筋肉です。
梨状筋に力を入れると脚の骨の上部が後ろに引っ張られるため
つま先が外に向かう方向に脚全体が回転します。
バレエのひとは脚自体を強く外に回し
素人からするとガニ股に見えるような
状態で踊ります。
もちろんそれが綺麗なのですが。
社交ダンスの場合、両方の足が平行に前に向いている状態が基本なので
力を入れすぎると外に向いてしまいます。
ただ使っている筋肉はどちらも梨状筋がメインになっていると思います。
みなさんもgoogle先生に「梨状筋とは」で検索することを
おすすめします。
ちなみに今回僕が参考にしたページも
載せておきます。
「梨状筋」についてくわしく紹介!ストレッチとトレーニングは?
お尻が出たり内股の人によく言うアドバイスに
「お尻を絞めて」があると思います。
これは結果的に正しいっちゃ正しいのですが、
できる人には伝わるけど、内股に人には伝わらないことが多い気がします。
お尻を絞めてで起きやすい間違いは
・大臀筋つまりいわゆるお尻の筋肉に力が入る
→ただお尻が硬くなるだけで、何も変わらない。もしくはより反り腰になって悪化
・骨盤が後傾する
→お尻を引っ込める意識から、骨盤が後傾し背中が丸くなる。腹筋も緩んでしまう
どちらもお尻を絞める、あるいはお尻を引っ込めるを
間違って理解している状態です。
そしてうまく踊れないため、またお尻が後ろに出て
内股に戻ってしまうのでしょう。
内股になっていると確かに動きやすい部分はあります。
ただ社交ダンス的にはあまり良くないので、
どこかで無理がかかり結局はそこを治さなければいけないことになるでしょう。
ただ結構根本的なところなので
そこを直すとかなり踊りにくくなってしまいやすい傾向があります。
ある程度ベテランになったり、成績が出てしまうと
そこで踊れなくなって成績が落ちてしまうことが多く
我慢できなくなり戻してしまうのでしょう。
僕の場合は幸運にも基本的なことは先に覚えないと
あとから直すのは難しいということを
繰り返し教えてもらえる先生がたに恵まれました。
おかげで今でも基本を大切にして
うまくいかないときに立ち返る場所を
教えてもらえたことは非常にラッキーだったと思います。
股関節は考えるだけで楽しい!
UnsplashのJonathan Cosens Photographyが撮影した写真
股関節のことを考えていると
いろんなことを思いついてとても楽しいと思います。
もちろん僕も24時間股関節のことを考えているわけではありません。
しかしダンスで上手くいかないときや
なにか新しいことをしたい、もっとこうしたいと思ったときに
股関節の使い方を考えると意外と解決することも多いです。
上手な人ってどれくらい使っているのでしょうか?
試しに上手な人の体に意識だけ入って
体験してみたいです。
多分使う範囲や強さが凄すぎて
ついていけない気がしますが。
最近はとくんAIやAR、VRなどいろんなテクノジーが進んでいます。
近い将来上手な人の体に入って踊るような感覚を
体験できるデバイスができるかもしれません。
〜まとめ〜『股関節について考えると楽しい』
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