《社交ダンス》身長差に負けない!凸凹カップル奮闘記

社交ダンス、競技ダンスで身長差カップルならではの悩みや役に立つこと、立たないことのブログ。

《社交ダンスLab》送り足が胴体に与える仕事量に関しての考察 【強い力が大きな加速を生む!わけではない。】

こんにちは!

 

Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。

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スタンダードでもラテンでも

フロアの上を進んでいく動作があります。

 

前進、後退、横などです。

 

止まっているところから動き出す時には

送り足を使って体を動かします。

 

この送り出し具合でボディースピードや

動く距離などが決まります。

 

今日はこの送り出すという動作について

無駄に深掘りしてみようと思います。

 

止まっているところから動き出す

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通常ダンスを踊る時は

止まっているところから動き出すことが多いと思います。

 

デモンストレーションなどだと

フロアの外からすでに動きながら入ってくる場合もありますが

その場合でもどこかで止まっているところから

動き出す瞬間があると思います。

 

この動き出すという動作がダンスにおいて

というかダンス以外でも難しい要素があります。

 

たとえば自転車を漕ぐ時を想像してください。

 

止まっているところから走り出す時に

最初の1漕ぎ目が一番力が必要だと思います。

 

次に2漕ぎ目、そして3、4…とだんだん軽く漕げるようになってきます。

 

車の発進でもそうです。

 

マニュアルの免許をお持ちの方はわかると思いますが、

止まっているところから走り出す時が一番難しく

エンストしたことも何度もあるのではないでしょうか。

 

このように止まっているところからの動き出しは

歩いている時でも同じことが言えます。

 

普段あまり気にしていないと思いますが、

ボディが止まっているところから動き出すということは

とても大きな力と微妙な調整が必要なのです。

 

なんで動き出しが難しいのか?

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動く前つまりボディが止まっている時は

ボディの速度は0(ゼロ)です。

 

人間を含めてあらゆるものは慣性の法則というものが

適用されます。

 

これは

「外から力を加えなければ、

  ある物体が今ある状態に居続けようとする」

という法則です。

 

参考

慣性の法則とは - コトバンク

 

何もしなければ止まっているものは止まり続け、

動いているものは動き続けようとするということです。

 

なので止まっているボディを動かし始めるということは

この慣性の法則に逆らうということです。

 

(逆らうと言っても物理法則自体に

   逆らうわけではありません。ご安心ください)

 

ダンス的にはいつでも動ける体勢になっていて

頭の中でも動くぞ!と思っていても

物理的には止まっている体は止まり続けるということです。

 

筋力と体重の関係

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あなたの体重は何kgですか?

 

もちろん答えなくてOKです。

 

いま読んでいただいている方なら

10kg以上はあると思います。

 

10kgといえば大きなお米の袋くらいです。

 

これをサッカーのように足で蹴ったら

どうなるとおもいますか?

 

たぶんほとんど動かないと思います。

 

袋の下にタイヤをつけても

同じでしょう。

 

でも動かすだけならそんなに難しくありません。

 

手でも足でもいいですが、

添えてゆっくり通せばスーッと動くと思います。

 

もし体がピンポン玉くらい軽ければ

弾くように叩いても結構スピードが出ると思います。

 

しかし同じ感覚でボーリングのボールを叩いたら

多分手や足が痛いだけでほとんど動きません。

 

これは重たい物体の方がより強く止まり続けようとする慣性が

あるということです。

 

ダンスの時も同じ感覚があります。

 

送り足の力を一気に出してグッと出るより

少し弱い力で長い時間押し出す方がより大きく進むことができます。

 

またコントロールも良くなるので

この方がいいと思います。

 

仕事=力×距離

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この送り出すという動作は

足(脚)が胴体に対して仕事をしたということになります。

 

その結果体には速度というエネルギーが与えられ

それを利用してさらに動いたり回転したりできるのです。

 

この場合の仕事は物理用語でエネルギーを与える動作みたいな感じで

いまは理解してください。

 

この仕事は足(脚)が出した力と力が働いた距離で決まります。

 

仕事=力×距離

 

たとえば立ち止まっているときは

足に力は入っていますが、距離がないので

仕事は0(ゼロ)です。

 

なので体は動きません。

 

つぎに送り足で10の力を出して距離10だけ動いたとしましょう。

 

そのとき

 

仕事=力10×距離10=100仕事

 

仕事をされたボディは加速するので

この100仕事は最終的な速度や移動距離と思ってもらってもいいです。

 

(実際は違うのですが、なんかめんどくさいので省略)

 

なので強い力で押し出せばその分仕事も増えます。

 

ただダンスにおいては体重の乗っている足で

押し出さなければなりません。

 

そうすると強い力を一気に出すと

その分早い段階で体重が足の上から外れるため

押し出し続けることができません。

 

その分押し出す距離が小さくなるということがあるのです。

 

これがダンスを難しくしています。

 

なので力を大きくすると距離が小さくなりやすいということです。

 

イメージはこんな感じです。

 

<めちゃくちゃ大きな力で一気に押す>

仕事=力50×距離0.1=5仕事

 

<中くらいの力で押し続ける>

仕事=力10×距離2=20仕事

 

<弱い力で長い時間押す>

仕事=力5×距離3=15仕事

 

すると強く押せばそれだけ遠くに行けるわけではないのです。

 

もちろん弱すぎると長く押しても

仕事は増えないと思います。

 

そうすると適度な力である程度長く押すのが

一番仕事が増えそうな感じがします。

 

実際に計算してもいいですが、

ダンスの場合はこの感覚がなんとなく頭にあれば

十分だと思います。

 

大事なことは強く一気に押すより

ある程度長く押す方が大きな仕事ができることが多いということです。

 

なので上手な人はワルツやスローでも

大きな動きでスピード感がありながらも

ゆったりと見えるのだと思います。

 

〜まとめ〜『物体に仕事をするためには力と距離のバランスが大事。』

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