こんにちは!
Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。
UnsplashのJenna Beekhuisが撮影した写真
社交ダンスをする時に身長差を気にすることがあると思います。
とくにスタンダードでは身長差があると
うまく踊れないと思っている人も多くいるでしょう。
しかし身長差は1ミリも問題になりません。
僕は183cmありますが、生徒さんの身長は
大きい人から小さい人まで幅広くいらっしゃいます。
とくに小さい方は最初結構ハードルが高かったと
みなさんおっしゃいます。
しかし現在まで続けていただいて
いまは「全然気にならない」と言っていただけることが多くあります。
これはみなさまがレッスンで頑張ってくれているおかげです。
本当にいつもありがとうございます。
そこで今日は身長差がある場合に
ちょっとチェックするとすぐ踊れるようになるポイント3選を
僕なりにお話しします。
ポイント1|腰の高さ
UnsplashのBrooke Cagleが撮影した写真
まずは腰の高さです。
身長差というとすぐに身長、つまり足の裏から頭の先までの長さが
気になると思います。
しかしスタンダードにおいて(ラテンでも同じだが)は
コンタクトする場所の高さだけがポイントになるはずです。
例えばおでこをつけることは
まずありません。
もちろんあなたがミルコ&エディータのタンゴデモや
ドニー&ゲイナーのチャチャチャのデモを
そのままやりたいのなら別ですが。
ボディの中でチェックするといい場所は腰です。
正確にいうと股関節です。
スタンダードで前進後退する時は
お互いの右足が相手の足の間にステップします。
そのため脚を不自由なく振るために
股関節の高さを合わせる必要があるからです。
もし自分の股関節より相手の方が高い場合は
自分の脚のスイングに関しては問題ありません。
が
自分の方が股関節が高い場合は
脚を前に降り出した時に相手の腰に自分の脚がぶつかってしまいます。
そのためふたりとも(←ココ大事!)最大限に脚をスイングするためには
股関節の高さが揃っていることがポイントとなります。
ポイント2|男性の右手と女性の左肩の高さ
UnsplashのVitolda Kleinが撮影した写真
つづいてはここです。
かなりピンポイントですが、
男性の右手と女性の左肩の高さです。
ここは男性の右手が女性の背中に当たるので
女性の左脇を通るようになります。
きれいな形で立つためには
肩はリラックスっして自然に下ろしておくことが大切です。
身長差があると男性の右手が高くなり
女性の左肩を持ち上げるようにしてしまうことがよくあります。
そこで右手、つまり右手首を女性の左肩の下まで
下げる必要があるということです。
ところがやってみるとわかると思いますが、
結構難しい動作です。
右ひじも一緒に下げるなら簡単ですが
大きなホールドをも保つため右のひじは下げないで
右手を低くするのは結構練習が必要だと思います。
また女性もなるべく左肩が高くなるようにしてもらえると
男性は助かります。
ただこれも先ほどお話ししたように肩が上がって
首が短くなってしまっては意味がありません。
そのため肩自体を上げるのではなく
ボディを伸ばしたり、ひざの緩みをなるべく少なくしたりと
何かしらの工夫が必要となります。
これは人によってみんなやり方が違うので
こうしたらいいというのは難しい部分があります。
ただ男性の右手と女性の左肩の高さを
どこかで合わせる必要があるということは
覚えておく方がいいと思います。
ポイント3|男性の左手と女性の右手の高さ
UnsplashのRémi Walleが撮影した写真
最後は男性の左手と女性の右手です。
こちらは手どうして繋ぐので
当然ですが同じ高さにないといけません。
ところが身長差があると女性からしたらより高い位置に
右手を持っていく必要があります。
体の構造上、肩を中心に腕は円運動をするので
高くすればその分女性の体に右手は近づいてきます。
近づくというのは左右の距離についてです。
つまり女性が右手を高くすると、男性から見たら女性の右手が
右に離れていってしまうということです。
これを掴んで左に引っ張ってしまうと
女性は腕が下がるか、右に体が曲がるかの
どうしようもない2択を迫られてしまうでしょう。
どちらを選んでもきれいには踊れません。
これを解決するためには
男性の左手を下げる必要があります。
ただ気をつけるのはその下げ方です。
たとえばひじと共に下げるのは一番簡単です。
ダンスタイムなどはむしろこれがいい方法でしょう。
しかし競技やデモンストレーションでは
ホールドが小さくなるためあまりいい方法ではありません。
次に考えられるのは男性の左ひじを曲げるか伸ばす方法です。
男性の前腕(ひじ〜手首)はひじの関節を中心に円運動をします。
そのため腕を横に広げたところから
90度ひじを曲げた時が一番手の位置が高くなります。
ここがスタンダードでは基本の位置になるでしょう。
そこからひじを曲げるか伸ばすことで
ひじの位置を変えないで下げることができます。
しかしひじを伸ばすと左右の意味で女性から男性の左手が離れます。
そのため男性がより左ひじを曲げるのが
解決方法としては一番いいと思います。
こうするとひじの高さを下げずに左手が女性の近くに下がっていくので
見た目のホールドの大きさを変えないで、女性に優しいホールドを作ることができます。
物理的に届かない限りは問題ない
UnsplashのEye for Ebonyが撮影した写真
これらのポイントは相互に関係しているので
身長差をうまく消化して踊ることはすぐにはできないかもしれません。
しかしこれらの問題一つ一つは
身長差がなくても発生する問題です。
つまり身長差が問題の原因ではないのです。
身長差があるとカップルバランスが悪いという人が世の中には
結構な数いらっしゃいます。
そのひとがそう思うのは自由ですが、
僕はカップルバランスが悪いとは思いません。
そもそも「カップルバランス」とは何かという問題もありますが。
違いはあれど、善悪はないと持っています。
身長差があってもきれいに踊る人はたくさんいますし
身長差がなくてもカッコ悪い人も同じくらいたくさんいます。
社交ダンスの世界にはなぜか昔から身長差=悪という風習があるような気がしますが、
僕はこれを無くしたいと思ってこのブログを書いている部分が大きいです。
もし身長差があるカップルの方や
背の高い先生に習おうかどうか悩んでいる人は
ぜひこのポイントをちょっと気にしてやってみてください。
またダンス教師で背が高いひとも
基本的な技術を身につけ、身長差を気にさせないレッスンをしていきましょう。
私たちの頑張りが将来背の高いプロが
たくさんの生徒を教えて活躍してくれる助けになるかもしれません。
〜まとめ〜『身長差は特徴のひとつ。それ以上でもそれ以下でもない』
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