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おしらせ
南郷スクール水曜サークルでは初めてのウィンナーワルツ講座を開催します。
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こんにちは!
Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。
UnsplashのAlexas_Fotosが撮影した写真
スタンダードのバリエーションにタンブルターンというフィガーがあります。
これはシャッセロール(左回り)と似ていますが、
ちょっと違います。
とはいえ同じ流れの中で両方使えるので
色々迷うこともあるかもしれません。
今日はこのタンブルターンとシャッセロールの共通点や相違点について
僕なりにお話しします。
共通点は?
Unsplashのfrank mckennaが撮影した写真
まず共通点からいきましょう。
(1)入り口と出口
まずはフィガーの構成としてのお話です。
タンブルターンとシャッセロールは
入り口と出口で使えるフィガーが同じです。
男性が右足後退から入り
女性は左足前進から入ります。
つまりタンブルターンとシャッセロールを
入れ替えても普通に踊ることができると言うことです。
(2)カウント
踊る時のカウントは基本的にQQ&Q(12&3)です。
もちろんタンブルターンもシャッセロールもバリエーションなので
カウントを変えて踊ることが問題ありません。
ただ基本のカウントとしては
このようになると言うことです。
そのためスピード感の変化なども
かなり似ていると言うことができます。
(3)移動距離
カウントから考える歩幅は
1歩目は1ビートあり、低い位置なので大きくステップできます。
2歩目と3歩目は1/2ビート(ハーフビート)で
ライズしているためかなり小さい歩幅になります。
4歩目はライズしているところからステップする上
ピボットが行われるのでかなり小さめのステップになります。
これはタンブルターンとシャッセロール両方に共通します。
そのため全体的な移動距離は
それほど変わりません。
じゃあ違う点は?
UnsplashのRichard Burltonが撮影した写真
似ているとはいえ違う部分もあります。
(1)成り立ち
まずはふたつのフィガーの源流です。
シャッセロールは名前の通り、「シャッセ+ロール」です。
シャッセは基本的に横移動です。
スウェーはほとんどありません。
最後はロールなのでシンプルに回転(ピボット)します。
これに対してタンブルターンは
前半がフェザーフィニッシュです。
つまり男性が後退から前進、女性が前進から後退で
踊ります。
この時は男性が右スウェー、女性は左スウェーがかかります。
また最後の回転はシャッセロール同様にピボットですが、
そこでもスウェーチェンジがあります。
男性は右から左へ、女性は左から右へ変わります。
この入り口がシャッセなのか、フェザーフィニッシュなのかが
一番大きく違う点でしょう。
(2)回転の方向
シャッセロールはスウェーが少ないので
その後のピボットもスウェーはあまり変わりません。
そのため回転の方向は横方向、
つまり水平に近い回転になります。
回転の軌道における上下動が少ないので
スピードの変化も少なく滑らかになります。
一方タンブルターンは
ピボットしながらスウェーチェンジするので
割とスピーディーにシュッと変わることが多いでしょう。
タンブルとはtumbleという言葉で、ひっくり返るとか
滑って転ぶみたいな意味があります。
ドラム式洗濯機や乾燥機にあるタンブラー乾燥などの
タンブルです。
つまり水車のように縦方向に回転する状態です。
タンブルターンはフェザーフィニッシュから入るので
スウェーチェンジが大きく変わります。
これと回転が同時に起こることで
縦に回っているような表現をすることができます。
(3)カウント
先ほど基本のカウントは同じとお話ししました。
しかし表現の違いから微妙に違うともいえます。
シャッセロールは滑らかな回転が特徴なので
Q Q & Q
のように&は真ん中くらいに位置します。
一方タンブルターンはフェザーフィニッシュの終わりで
少しためがあり、そこから素早いスウェーチェンジと回転(ピボット)が起きるため
Q Q&〜・・・・ Q
&がすごく長くなり、代わりに最後のQが一瞬になります。
あえてカウントを書くなら
Q&S&の方が正しいかもしれません。
まああまりこのように書くことはないので
実際はちょっとしたニュアンスで帰ることになるでしょう。
シャッセロールは「クイック クイッ ケン クイック」
タンブルターンは「クイック クイック エ〜ン クイック!」
という感じです。
伝わっているでしょうか? ←心配
使い分ける方法
UnsplashのRicardo Rochaが撮影した写真
ではこのふたつをどのように使い分ければ
いいでしょうか。
これは回転の質で考えるのがいいと思います。
シャッセロールは横方向(水平方向)の回転、
一方タンブルターンは縦方向(垂直方向)の回転です。
言い換えればシャッセロールはいわゆる回転
タンブルターンはスイングとも言えるでしょう。
もし回転を重視して見せたいなら
シャッセロールを選択すると
滑らかに前後のフィガーをつなぐことができるでしょう。
スイング(振り子スイング)を重視したいなら
タンブルターンを使うことで
より大きな変化を伴った振り子の動作を見せることができるでしょう。
またシャッセロールはスピードの変化が少ないですが、
タンブルターンは浮遊感からの落下で
かなり変化が大きいです。
そのためはっきりとした衝撃が表現されるでしょう。
またスウェーチェンジも大きいため
より変化も大きく、立体的に踊っているように見えやすと思います。
良くも悪くも。
現在競技の場面ではほとんどの場合タンブルターンが選択されているのは
やはり目立つということにある程度特化しているからかもしれません。
大事なことは表現の違いであって
優劣はないということです。
前後の関係や、種目、音楽の雰囲気などによって
使い分けることでより表現の幅が広がると思います。
〜まとめ〜『シャッセロールとタンブルターンは表現の違い』
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