《社交ダンス》身長差に負けない!凸凹カップル奮闘記

社交ダンス、競技ダンスで身長差カップルならではの悩みや役に立つこと、立たないことのブログ。

《審査員の目》7/14花川競技会での(僕の)反省会を実施します 【自分が何を考えて一日みなさんのダンスを見たのかを文章化してチェックする時間です】

こんにちは!

 

Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。

 


Unsplash
Element5 Digitalが撮影した写真

 

 

7/14(日)に花川北コミュニティーセンターで

マチュアダンス競技会が開催されました。

 

採点結果はこちら

 

この大会は毎年この時期に開催される

全道のアマチュアの方々が参加する競技会です。

 

たくさんのクラスに分かれてダンスの技を競いました。

 

この大会に今回は審査員として参加することになりました。

 

この1日の中で様々なクラスのダンスを見せていただきました。

 

今日は各クラスで自分が何を感じでどのように審査したかを

反省会のつもりでお話しします。

 

 

マチュアC級ラテン

 


Unsplash
Maksym Zakharyakが撮影した写真

 

 

まずはアマチュアC級ラテンです。

 

このクラスからは4種目になるため、

練習も大会も大変だと思います。

 

学生の方は初めからやっていると思いますが、

下のクラスから上がってきた人にとっては

種目がいきなり2倍になるので結構負担が大きいかもしれません。

 

それでも出場者のみなさまはしっかりと練習して

出場していたように見えました。

 

僕が見た時に上位と下位の差があったと思ったところのひとつは

カップルのタイミングです。

 

ラテンは離れているので、ふたりのタイミングが合っていると

とてもよく見えることが多いと思います。

 

もうひとつは外へのアピールです。

 

競技ダンスは社交ダンスですが、ダンスの技を競うものです。

 

よほど技術に差があればアピールをしなくても

向こう(観客、審査員)から買いに来てくれるでしょう。

 

しかし通常ほとんどの場合、特に今回のようにクラスで分かれているときは

実力は割と拮抗しています。

 

そのため自分から売りに行く姿勢が大事になってきます。

 

もちろん基本的な技術やベーシックタイミングは大切ですが、

その上でふたりのタイミングやアピールも大事ということです。

 

その上で僕がいいと思ったのは小原組でした。

 

カップルとしてのタイミングも合わせて練習しているのが感じられましたし、

どの部分をアピールしたいのかがしっかりと伝わってきました。

 

見せ場が足のラインなのか、ステップのタイミングなのか

顔の向きなのか、ボディのアクションなのかなどが

一番多く見せていたように思います。

 

とくにふたりで一緒にやっているという部分は

他のカップルより一段上にあったと思います。

 

今回は少し残念だったかもしれませんが、

コーチャーを信じて突き進んでいってほしいと思います。

 

今回は優勝できなかったカップルもチャンスは十分にあったと思うので

次回までにより自分たちの強みを出せるようにしてみてください。

 

シニアラテン

 


Unsplash
Preillumination SeThが撮影した写真

 

 

続いてシニアラテンです。

 

今回はチャチャチャ、サンバ、パソドブレ

比較的運動量が多い種目が続きました。

 

体力的にも大変だったと思いますが、

みなさん非常によく練習されて踊っていたように思います。

 

音楽のカウントやステップはしっかりとできていたように思います。

 

勝負の分かれ目はブレのなさだと思います。

 

ここで言うブレとは大きく分けて2つあります。

 

姿勢とタイミングです。

 

姿勢は動いているところから止まった時などに

フラフラしている人と、ピシッと止まれる人は大きく違います。

 

動きは良くても最後にラインが出せないと

あまりよく見えないと思います。

 

終わりよければすべてよしではないですが、

最後にふらっとしてしまうとなんとなくもったいないかなと思います。

 

またふらついてバランスを取ろうと思うと

ひざが緩みやすくつねにひざが曲がっている状態で踊っていることになります。

 

とくにチャチャチャ、パソドブレではひざが伸びた姿勢が多く

そこで緩みとしてひざが曲がっていると良く見えにくいかもしれません。

 

もうひとつはタイミングです。

 

僕はベーシックタイミングとして

ステップがはっきりとできているカップルはよく見えたと思います。

 

もちろん滑らかさを出すためにある程度トータルで合わせる部分もあります。

 

しかしチャチャチャ、サンバは

わりとリズムがはっきりと踊られるフィガーが多いと思います。

 

またパソもマーチと言って行進曲なので

一歩一歩はっきり踊ることが基本となります。

 

そこをあえて滑らかに踊ったり、ずらすのはいいですが、

曖昧なステップは動きやボディアクションも曖昧になるため

あまりおすすめはできません。

 

もちろん最終的にはダンスの表現は自分で決めるので

これがいいと言うことはできません。

 

しかし競技会ではある程度はっきり踊る方が

一般的にいい結果につながると思います。

 

 

マチュアA級ラテン

 


Unsplash
Scott Broomeが撮影した写真

 

 

A級になるとさすがにレベルは高く

みなさん非常によく踊っていたと思います。

 

どの種目もむらなく踊れていたと思います。

 

優勝した和田・長谷川組は全ての種目ではっきりとしたタイミングとラインで

踊り続けていたと思います。

 

先週に引き続きの大会で疲れもあると思いますが、

集中力を持って最後まで踊っていたと思います。

 

決勝メンバーのなかで一番顔が外に向いている時間が長く

よく自分たちの踊りを外に見せていたように感じます。

 

2位以下は種目によって変わりました。

 

押切組はタイミングがクリアで最後まで元気よく踊っていたのが印象的でした。

 

三浦・滝口組は男性が力強く、髪型も綺麗なのがいい方向に働いていたと思います。

 

吉田・古茂田組は男性の強い目線と、女性のいいバランスからのクリアなステップが

特にパソでよく見えました。

 

上位のカップルは下位のカップルに比べて最後まで

集中して踊っているように見えました。

 

疲れてくるとステップが合わなくなったり

ふたりの距離感が合わなくなったりして目線が下がりやすくなります。

 

こうなると自信がなさそうに見えるため

競技ダンスにおいては致命的です。

 

身体だけでなく精神のスタミナも鍛えるようにすると

いいかもしれません。

 

マチュアE級G級スタンダード

 


Unsplash
Matthias Münningが撮影した写真

 

 

マチュアのE,G級はどちらもワルツ、タンゴの2種目です。

 

H級から始めた人はまずこの2種目なので

慣れという意味では問題はないでしょう。

 

E級までのクラスで大事なことは

姿勢とベーシックタイミングです。

 

まず姿勢はまっすぐに立つこと、ホールドを崩さないことです。

 

上位に入ったカップルは最初の姿勢が崩れずに

最後まで踊りきっている印象があります。

 

上位に行けなかったカップル、特に決勝に残れないかったカップルの多くは

踊り出すと形が崩れてしまうことがほとんどでした。

 

理由としてはいくつか考えられます。

 

(1)ホールドを維持しようとしていない。

 

(2)ホールドを維持する筋力が足りない

 

(3)使っているフィガーが難しすぎる

 

まず(1)の維持しようとしていないというのは

多くはないと思いますが、意外といると思います。

 

動かなきゃ行けない、ホールドは柔らかくなど

何か他のことを考えているのかもしれません。

 

それらは正しいと思います。

 

が、優先順位はあります。

 

動くことも大事ですが、形が崩れてもいいわけではありません。

 

ホールドは柔らかい方がいいかもしれませんが、

形が維持できないのは、競技ダンスにおいてはよくないでしょう。

 

形さえ崩れなければ動かなくていいのかと言われればそうではありません。

 

何事もバランスと最低ラインを押さえましょうということです。

 

形が綺麗になればすぐもっとよく見えるのにと

惜しいカップルがたくさんいたように思います。

 

その中で中川・野邉組は踊っている間に崩れる量が一番少なく

動きの量も保っていたように思います。

 

全体としてはよく練習しているのが見える堅実なダンスだったと思います。

 

少し緊張があるせいが表情が固く見える時もありました。

 

自信を持って外にアピールできるとそれだけで

5割増しによく見えると思います。

 

表情もダンスの一部なのでちょっと試してみてください。

 

シニアA級B級スタンダード

 


Unsplash
Marius Masalarが撮影した写真

 

 

シニアスタンダードはA級がWTF、B級がTFでした。

 

どちらも今回はスローフォックスとロットが入っています。

 

シニア部門ではな必ずしもスローが入っていないので苦手な人も

いるのかもしれません。

 

ただスローに関してはベーシックタイミングが合っている人と

合っていない人がはっきりと分かれているように思います。

 

審査員にはいくつかの審査観点があります。

 

それらの中で優先順位は基本的にはないのですが、

ベーシックタイミングだけは他の全てに優先するとされています。

 

これは審査員の研修でも必ず言われるので

全ての審査員がそう思っているはずです。

 

綺麗な姿勢で滑らかなムーブメント、そしてカップルのタイミングもバッチリで

結構難しいフィガーもかくるこなす。

 

でも音楽のベーシックタイミングがあっていなければ

評価はされません。

 

逆に言えば音楽、とくに難しい表現ではなく

ベーシックタイミングさえ合っていれば割と有利になれるということです。

 

ここは競技をしている人、とくにシニアの方には

チャンスポイントだと思います。

 

マチュアA級スタンダード

 


Unsplash
Marc Sendra Martorellが撮影した写真

 

 

最後はアマチュアA級スタンダードです。

 

このクラスはどの種目もそつなく踊り、練習も十分にできているように見えました。

 

その中で上位に行く人と、残念ながら決勝に残れなかった人は

動きの大きさが違ったと思います。

 

一歩の移動距離、フィガーでの移動距離、

そして全体として流れ良くフロアを回っているかなど

様々な切り口はあります。

 

まず一歩の移動距離はフットワークや脚の開き方など

わりとベーシックテクニックが関わってくるでしょう。

 

姿勢が崩れても大きい一歩は作ることができません。

 

逆に言えば大きく一歩進める人は

基本がある程度できていると思います。

 

フィガーの大きさは進む方向などがはっきりとしていることや

回転のタイミングがいいことが影響するでしょう。

 

スタンダードのフィガーではほとんどの場合回転が伴います。

 

一歩が大きくてもフィガー全体で進めない人は

回転がうまくできていない人が多いと思います。

 

回転はふたりでそれぞれ違う仕事をタイミングよく行うことが必要です。

 

一歩が自分の体を使うことが中心なのに対して

フィガーで数歩を踊る時はふたりの仕事を理解して

いかに動きを合わせるかがポイントになるかもしれません。

 

最後にフロア全体の流れですが、

これはフロアクラフトとアマルガメーション、リード&フォローになるでしょう。

 

まずフロア自体をどう使うかの基本が間違っていると

どんなに一所懸命に動いていも他のカップルとぶつかったり

コーナーをうまく曲がれない、また見せ場なのに場所が狭いというようなことが

起きやすくなります。

 

そのためフロアに合わせた、あるいはどんなフロアにも合いやすい

アマルがメーションやルーディーンを組むことが大切です。

 

あとはフロアや他のカップルに合わせて踊るために

リード&フォローが必要になるでしょう。

 

儀同・稲葉組は圧倒的に全ての面で他の組を上回っていました。

 

かれらも先週から引き続きの大会で

疲れもあるでしょうが、非常に高いレベルのダンスだったと思います。

 

山本・高木組は北海道インターくらいから頭角を表してきたカップルで

今回も大きなホールドと滑らかな動きで上位に食い込みました。

 

注目は4位の吉野・齋藤組です。

 

ジュニアからずっと競技会に出ているカップルだと思いますが、

今回は最初からよく踊っているように見えました。

 

思いっきりの良い動きがこれからの躍進を期待させるカップルだと思います。

 

基本的なことを大事にして頑張ってほしいと思います。

 

出場した皆さんは本当に全員素晴らしいダンスを踊っていました。

 

今回成績が良かった人もそうではなかった人も

たまたま今回はそうだったというだけです。

 

自分の信じるコーチャーの言葉に向かって

これからもダンスを楽しみながら上達していってほしいと思います。

 

きっと次はあなたにチャンスが来るはずです。

 

〜まとめ〜『審査員のいうことは気にしない』

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