こんにちは!
Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。
UnsplashのLacey Raperが撮影した写真
スタンダードのステップを覚える時は
いろんなことを覚えると思います。
左右の足のどちらから出るのかから始まり
方向や回転、ライズそしてカウントなど
様々な要素があります。
ベーシックフィガーなら教科書に全て載っています。
またバリエーションでもほとんどきっちりと決まっていて
説明もかなりクリアになると思います。
ただスタンダードで重要なことなのに
唯一教科書でも全く触れられていないことのひとつが
「歩幅」です。
歩幅は教科書において全く記載がありません。
またダンスのレッスンでもライズ&フォールに絡めた話で少しされることもありますが、
もっと大きくとか、小さめにとか場当たり的に
レッスンされているように感じる人も多いでしょう。
今日はこの歩幅について
僕なりにお話しします。
歩幅の種類は3種類
UnsplashのMike Szczepanskiが撮影した写真
まず歩幅にはどのような種類があるかを
考えてみましょう。
みなさんはどう思いますか?
30cm、50cm、1mなど実際の長さで考えるのもひとつですが、
これだと無限に候補が出てしまいます。
それに同じ長さでも人によって意味が変わってしまうので
現実の歩幅の長さ(cm)にはそんなに意味はありません。
僕が考える歩幅は次の3種類です。
・歩幅0
・小さい歩幅
・大きい歩幅
現実の歩幅に意味はないと言いましたが、
例外として0cmは使えると思います。
これは誰がやっても同じ意味になるのと
「歩幅0=両足を閉じる」なので
数値にブレも発生しません。
この3種類を覚えれば、踊る時にほとんど困ることはないでしょう。
では次にこの3種類を具体的にお話しします。
その1|歩幅0(ゼロ)
UnsplashのEverton Vilaが撮影した写真
まずは歩幅が0(ゼロ)つまり両足を閉じる場面です。
これはさらに2つの状況があります。
(1)体重移動がある歩幅0
(2)体重移動がない歩幅0
これも順番に説明していきます。
(1)体重移動がある歩幅0
両足を閉じた時に体重移動がある
つまり乗り換える場合です。
これはワルツのナチュラルターンや
いろんな種目のヒールターン、シャッセなどで行われる
最も一般的な歩幅0です。
この時は動き、つまり移動や回転を止めないで
足を取り替えるという意味があると思います。
シャッセが一番わかりやすいと思いますが、
閉じた時に素早く乗り換えることで
体は横に動き続けることができます。
両足が触れた瞬間に体重移動を素早く行うことが
一番大事です。
動きを素早くやる必要はないですが、
両足に立ってしまうと動きが切れてしまうため
次に動き出す瞬間がぎこちなくなってしまうでしょう。
足を取り替えるというイメージを持ちましょう。
(2)体重移動がない歩幅0
一方体重移動がない状態での歩幅0は
移動や回転の動きを一旦止める働きがあります。
これは主にヘジテーションと呼ばれる動きで
その場で止まり次の動きの準備をしています。
ヘジテーション(hegitation)とはためらい、躊躇しているという意味で
ダンスでは2カウント以上同じ足に乗っていることです。
片足をステップした時に体重を乗せ
反対の足を引き寄せた時も同じ足に乗っている状態を保ちます。
基本的にはかかとを床につけ降りている状態で踊りますが、
広い意味ではハイホバーなども、この意味では含まれているでしょう。
通常のウォークで足を引き寄せて来るのは
体重の通過に伴うものです。
この場合1カウントを超えて同じ足に乗ることはなく
移動もとまりません。
今回は別の話として捉えてください。
その2|小さい歩幅
UnsplashのJapheth Mastが撮影した写真
ここからは今日の本番です。
この話をする前にまずは大きいと小さいの基準を
はっきりとさせておきます。
これは肩幅、あるいは腰の幅を境目とします。
正確にいうと股関節の幅となりますが
この幅より大きいか小さいかということです。
体の幅の内側につくのと
外側につくことで動きやバランスが大きく変わるのです。
まず小さい歩幅です。
小さい歩幅のときは股関節の下、およびそれより内側に足をつきます。
このため片足でその場に立つことができます。
メリットとしては素早く体重が乗ることができるため
素早いステップや軽快な動きを踊ることができます。
素早いステップなどは体重移動に時間をかけていると
音楽に間に合いません。
そこで小さい歩幅を使うのです。
この時は感覚として肩の下に足を出すくらいがいいと思います。
速い動きや移動がある時はなぜか歩幅が大きくなってしまう傾向が
経験的にあるように思います。
しかし歩幅が大きくなると足の運びは遅くなるため
どんどん遅れてしまいます。
肩の下に足をつくとすごく狭く感じると思います。
心配になるのももっともです。
ただ実際はステップのステップの間の時間も
体は結構移動しています。
自分的には肩の下についているのですが
外から見ると「肩幅+体自体の移動距離」があるため
かなり大きく動いていると思います。
心配な時は動画などで大きく踊った時と小さく踊った時を
比べてみるといいでしょう。
きっとほとんど同じか、むしろ小さく踊った感じの時の方が
滑らかで大きく移動していると思います。
ただ小さくすることで窮屈に感じる時は
さすがに小さすぎると思います。
窮屈でない範囲で小さめにすると
ちょうどよくできるでしょう。
その3|大きい歩幅
UnsplashのCaroline Veronezが撮影した写真
続いて大きい歩幅です。
大きい歩幅は腰や肩幅より大きくステップします。
そのためステップした瞬間に体重移動することができません。
体重移動するためには身体自体が足をついたところまで移動する必要があります。
メリットとしては大きく足を出し
そこに乗ろうとすることで大きな移動を作ることができます。
また片足で立てない位置にいる時間が長くなるため
躍動感が見えやすいというのも特徴でしょう。
とくにスイングダンスの最初の一歩で大きい歩幅を使うことで
スイングも大きくなりその後の回転なども
大きくなると思います。
大切なことは組み合わせ
UnsplashのKelly Sikkemaが撮影した写真
では大きい歩幅と小さい歩幅のどちらがいいのか。
これは優劣ではありません。
ダンスでは大きく動けなどと言われることも多いですが
必ずしも大きい歩幅を求められているわけではないと思います。
「大きいダンス≠大きい歩幅」ではないということです。
もちろん大きい歩幅から来るエネルギーが大きいダンスに影響することは
間違い無いでしょう。
ただ大事なことはその使い分けや組み合わせだということです。
どこを大きい歩幅で踊って、どこを小さい歩幅で踊るか。
これをうまく組み合わせると
きっと躍動感のある楽しいダンスになると思います。
まずは意識して大きい歩幅、小さい歩幅を作ってみましょう。
そうするときっとダンスがより楽しくなると思います。
〜まとめ〜『歩幅を意識する』
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