こんにちは!
Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。
UnsplashのWolfgang Lutzが撮影した写真

最近ダンス教室やダンスホールで
学生の姿が見えないなと思いませんか?
毎年夏のこの時期は学生たちは合宿をするため
1週間ほど札幌を離れてダンス付けの毎日を過ごしているはずです。
これは北海道に限らず、
多分全国の大学が行なっていることでしょう。
今日はダンス部の合宿がどんなふうに行われていたかを
僕の経験からお話しします。
なおこれから話す内容は現在の合宿とは違います。
あくまでも昔の、そして僕の記憶の中での出来事なので
あらかじめご了承くださいませ。
合宿後は京極町
UnsplashのHerbert Goetschが撮影した写真

僕が初めて合宿に参加したときは
京極町といえば水が美味しいことで有名ですが、
その水が取れるふきだし公園のすぐ隣にある建物でした。
必要なものをは揃っていますが、割と年季が入っている場所です。
今はもうないと思います。
宿泊施設と体育館が併設され
よくいえばダンスに集中できる
悪くいえば拉致された状態で
ダンス100%の生活をするのです。
ここのいいところは
先ほどもお話ししましたが水が美味しいことです。
水道から出てくるお水が全て「京極の美味しい水」なのです。
すばらしい
当時は粉のスポーツドリンクを持っていって
現地で水に溶かして飲むのですが
まあ美味しい。
もちろん練習しているのもあるでしょうが、
味は格別に違います。
やはり水って大事なんだなと
真面目に思いました。
ただ一番面白かったのは
誰かが「これってトイレの水も美味しい水なんだよね」と言っていたことです。
多分そうでしょう。
贅沢…
練習は基礎の繰り返し
UnsplashのHans Reniersが撮影した写真

さて実際にどんなことをしていたかを
ここでお話ししましょう。
ダンス部の合宿を知らない方は
朝から晩まで踊りまくっているんだろうと
思うかもしれません。
惜しいですが、違います。
踊るところに行くのは合宿の後半で
前半はそれより前の練習がメインになります。
1.筋トレ
まずは筋トレです。
もう少しメーニューがあると思いますが
当時は情報も何もないのでひたすら
サイド強化と呼ばれるトレーニングを繰り返します。
このサイド強化と呼ばれるものは
床の上に横向きに寝た状態から
腕だけと足だけで体を支えた状態を保つものです。
ホールドした状態の形を横向きにする感じです。
結構辛く最初は10秒もできないですが、
これを5分とかやります。
しかも左右あるのでそれをひたすらに繰り返す。
辛い
ただ何事も練習でだんだんできるようにはなります。
もちろん今はできません。
これがどんなこととに役立つかといえば
腕を横に伸ばす感覚と、体幹に力を入れて保つための筋肉を
鍛えることができるでしょう。
それでも長くて数十秒でいいと思いますが。
2.ホールドの姿勢
次はホールドの形を取って立ちます。
それだけ。
どのくらい立っているかというと
2時間くらい。
?
今自分でお話ししていても
間違っているかと思いました。
でも確かに2時間くらいやることも
よくあったと思います。
この時間はホールドウォークトレーニングと言われていましたが、
ウォークの練習をした記憶はありません。
それはさておき、一度腕を上げたら2時間ずっとこのままです。
それでもいくつかバリエーションがありました。
まずは普通に立った状態。
そしてライズと言ってかかとを上げている状態です。
次にアンクルと呼ばれる、かかとの上げ下げを繰り返すやつ。
インサイドエッジは肩幅くらいに横に開いた状態で
ずっとライズしているもの。
そして誰もが認める最強メニューが
8カウントスローダウンです。
通常このトレーニング中はずっとスローの曲がかかっています。
このスローのカウントに合わせて8カウント(2小節)でゆっくりと下までおります。
ロアの状態を超えてかかとが上がり完全にひざが曲がるまでおります。
そこから8カウントでライズの状態になるまであがります。
これをずっと繰り返すのです。
辛い
これらのメニューをひたすらに繰り返し
2時間ほどの時間を過ごします。
ちなみにこれは1回ではなく
午前中に1回、午後1回
これを1週間繰り返します。
辛い
3.ボックスワルツ
次は踊るといえば踊ります。
ボックスワルツと言って
ワルツのナチュラルターンとリバースターンを
ひたすらに繰り返すものです。
一般に言われているボックスは
クローズドチェンジを繰り返すことが多いですが、
学生のボックスはナチュラルターンとリバースターンを
繰り返すことで四角く踊ります。
今思うと回転量が90度なので
八角形じゃないと上手く踊れないと思いますが、
そんなことは知らないし、知っていても関係ありません。
声出しをしながらひたすらに大きく動くことを求められます。
ちなみに多くのトレーニング種目は
下級生(1,2年生)がおこない、上級生(3,4年生)は監督です。
3年生のひとりは練習の進行役(名前忘れた)なので一緒にやりますが、
他は見ていて、口だけです。
ただこのボックスワルツだけは何故か上級生も一緒に
やります。
そしてもっと大きく動けとか、ホールドを保ってとか言われます。
上級生がやっていない時は「口だけじゃん」とか思う(言えない)のですが、
このときは一緒にやっているので良くも悪くも説得力があります。
個人的にはこの上級生も一緒にやっている状態が一番きつかったです。
今思えば、とてもいいことだと思いますが。
4.バウンドシャッセ
最後はバウンドシャッセと呼ばれるトレーニングです。
これはクイックのスクープシャッセ、つまりカウントがSのシャッセを
ひたすらに繰り返すトレーニングです。
右に行き左に行く。
インクジェットプリンターになった感覚です。
クイックステップの曲に合わせて何十曲もやります。
ただこのトレーニングは割と動くので
辛いといえば辛いですが、
個人的にはホールドで止まっているよりは楽でした。
楽というか苦しくないという方が正しいでしょう。
止まっていると時間が過ぎるのも遅いのですが、
これはぐわーっと飛んでいると
あっという間に終わるからです。
もちろん今絶対にやらないけど。
これで大体3時間〜4時間くらいたちます。
合宿の練習は10個に分かれていて、プラクティスと呼ばれています。
1日に2つのプラクチスがあり
午前中が9:00~12:00くらい
午後が14:00~17:00くらいです。
午後の方が長かった気がするので、もう少しあったかもしれません。
前半のプラクティス1〜6くらいはほぼこのメーニューでおわります。
後半に来てプラクティス7~10くらいになると
踊る時間が少しずつ出てきます。
ちなみに午後のプラクティスが終わり夕食の後は
自由練習と言ってさらに練習時間があります。
この時間は1、2年生は上級生に個別について
いわゆる踊る練習をする時間でした。
これが下級生にとって一番楽しい時間です。
合宿でサボる方法
UnsplashのSander Sammyが撮影した写真

合宿ではいろんなことを学びますが、
その大事なことのひとつがいかにサボるかです。
といっても練習に行かないとかそういうことではありません。
練習に出てみんなと同じようにやっている中で
いかに効率よくやっていくかということです。
これはやり方としてサボることは不可能です。
個人的には鍛えるしかありません。
ただ全体として考えると少し違ってきます。
このトレーング中上級生が周りを回って
下級生の姿勢を直したり、崩れた人を叱咤激励しています。
下級生の中においてどうしても得意なやつと不得意なやつが出てきます。
このとき絶対に一番弱いやつにならないことです。
一番弱いと上級生はそこに集中します。
こうなるとより辛くなるのでさらに姿勢が崩れるという
悪循環に陥ります。
逆言えば一番弱くなければ意外と見られていないということです。
強くならなくても最弱にならなければなんとかなるというのは
現代社会の中でも何かしらの示唆を与えてくれていると思います。
2.ホールドのトレーニング
この時は長い間立っているので腕を上げているのが辛くなります。
かと言って勝手におろしてしまうと
当然上級生に見つかり、目をつけられてしまいます。
下手に目をつけられるとサボりにくくなります。
ここでは先輩に習ったいい方法があります。
それは形を直してもらったら
「ありがとうございました!」と大きな声でいいながら
大きくお辞儀をすることです。
このお辞儀をする時に
バレない程度に腕を動かし形を整え
休憩するのです。
1秒もないですが、かなり使えます。
またその行為が目立たないように
大きな声でお礼を言うことは
大事です。
今はわかりませんが、当時は平静とは言えまだまだ昭和の感覚なので
大きな声を出すことはポジティブに受け入れられていました。
それを利用して目を逸らすと言う
なかなか高等テクニックです。
あとライズをして立っている時に
ふらつくと上級生が飛んできます。
とは言え長い時間ライズでバランスをとることは
1、2年生にとって至難の業です。
ただここの体育館はボロいのでそれを利用します。
床の木の板もかなり古いのでふしなどが凹んでいることが多いです。
この凹んでいるところにうまくボールを入れると
圧倒的にふらつきが少なくなります。
逆に変に出っ張っているところに立つと
難しくなるのは想像できるでしょう。
あらかじめどこら辺が凹んでいるかを調べ
そこにいかに自然に移動するかがポイントです。
3.ボックスワルツ
これはホールドを崩さないことも大事ですが、
大きく動くことが求められます。
大きく動いているように見えるためには
2つの方法がありました。
まず正統派(?)は滑ることです。
特にカウント2で横に行く時に
シューッと滑っていきます。
ライズがどーたらとか、フットワークがうんたらとか
クローズが云々など細かいことは言われません。
(それもどうかと思うが)
ひたすらに滑っていくことで
大きく動いていくのです。
下級生はシューズも1足しかないので
裏面は良くも悪くも死んでいます。
つるつるなのでこう言う時はそれを活かして
シューッと滑っていくのです。
これがダンスに役立っているかと言われれば
多分悪影響しかないでしょう。
もしかしたらタンゴやクイックのバリエーションで
シューッと滑るやつをやる時には役立つかも。
もうひとつこれはかなり性格が悪いですが、
あえて先輩のそばで踊ることです。
通常あまり先輩のそばに行くと
注意されやすくなります。
しかし灯台下暗し作戦であえて一番怖い(うるさい)先輩のそばで
ボックスワルツをするのです。
これには2つのメリットがあります。
ひとつは積極的なやつと思われることです。
怖い先輩は大体決まっています。
そこに近づいて練習することは
みんな避けるでしょう。
そこにあえて入り込むことで
積極的に練習しているなと思わせることで
逆にあまり目をつけられなくなります。
もうひとつはボックスワルツの特性です。
回転するので半分くらいは後ろ向きになるのはわかるでしょう。
遠くにいると目に入ることがあるかもしれないですが、
近くにいた方がその先輩の死角に入る確率が上がります。
学校の授業でも教卓の前が一番見えないので
昼寝しやすいのと同じです。
積極的に見えるけど実はサボりやすい
それが台風の目である、怖い先輩のそばなのです。
4.バウンドシャッセ
これは一番サボりにくい練習です。
ただひたすらに動くのでそう言う意味では
止まっているような苦しさは少ないです。
大切かもしれません。
効率は最悪、効果は絶大
UnsplashのBrooke Larkが撮影した写真

合宿の練習は、はっきり言って効率は悪いです。
最悪と言ってもいいでしょう。
しかし効果は絶大だとも思います。
多分学生のダンス合宿はどこもそんなに変わらないと思いますが、
だいたいどこの大学も数年であっという間に踊れるようになります。
これはこのような練習方法をとっているからと言う部分が
かなり大きいと思います。
練習をする時に効率を求めてしまうことが多いと思います。
もちろん効率は良いに越したことはありません。
ただ効率が全てではないことも重要な要素だと思います。
ビジネスの世界では
成功の確率より、成功の回数が多い方がいいと
よく言われるそうです。
確かに成功確率が50%で2回挑戦し1回成功した人より
成功確率が10%で100回挑戦し、10回成功した人の方が
より大きな成果を得ることができています。
もちろん失敗で致命傷を負ってしまってはダメですが、
確率だけが大事ではないことがわかると思います。
ダンスの練習でも同じことが言えると思います。
学生の合宿はあとに残る効果を最大化するために
効率を上げるのではなく、試行を増やす方向に振っていると言うことです。
もちろんこれが最良の方法ではないでしょう。
学生のように若く時間があり、
体力もあるからこそできる方法だと思います。
ただ効率が良ければ効果も大きいとは限らないということは
社会に出てからもきっと役に立つ考え方になると思います。
〜まとめ〜『下のエスカレーターを登り切るフェーズもある』
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