《社交ダンス》身長差に負けない!凸凹カップル奮闘記

社交ダンス、競技ダンスで身長差カップルならではの悩みや役に立つこと、立たないことのブログ。

《審査員の目》学生の冬の全日本を見て思ったこと 【紙一重の違い】

 

こんにちは!

 

Jumbo三宅(@sato_ds_hkosk)です。

 

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先週末に学生の全日本大会

通称冬全が行われました。

 

通常は夏と冬に行われ、

夏は4種目総合、冬は1種目のみの

エントリーで競われます。

 

ことしはコロナの影響で夏の開催がなく

今回が初めてにして最後の大会となりました。

 

その大会をみて感じたことを

お話ししてみたいと思います。

 

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1次予選は形が綺麗な人が有利

今回の会場は例年に比べて狭い会場だったようですが、

1ヒートの人数もすくなかったので1組ずつ

よく見ることができたように感じます。

 

それでも1曲の長さは1:30くらいしかないので

全部の組を最初から最後まで

じっくりと見ることはできません。

 

そのためホールドの綺麗なカップルは

とても有利だということを

改めて感じました。

 

ホールドが綺麗なまま踊れるということは

動きに関してもそれなりにいいと

考えることができます。

 

とくに曲の後半でも崩れないカップルは

足の使い方もよく、腕に頼らない

リード&フォローがあるのだと思います。

 

まずは綺麗なホールドがあるかないかで

勝負の分かれ目があると思います。

 

2次予選は熾烈な争い

通常のダンスの大会は

 

多くのカップルを半数ずつ選択してくことが多いです。

 

最終的に6組がファイナルに残るので

準決勝は12組、最終予選は24組

その前の予選は48組となっています。

 

ただ学生の大会では最終予選(準決勝の前)が

36組になっていることが多いように感じます。

 

これは僕が学生の時もそうだったので

何かしらの決まりか伝統があるのでしょう。

 

つまり36組から一気に12組に絞られるということです。

 

ここは通常の競技会と違い

かなり厳しい戦いになると思います。

 

しかも学生の大会においては

この時点(36組)でほとんど差はなく

ファイナリストから2次予選までは

入れ替わってもおかしくないくらい

実力が拮抗しているように感じました。

 

ただ短い時間に上位1/3に入るための

何かが必要であることは間違い無いと思います。

 

受決勝に入れなかった選手の中で

あと1チェック足りない人が多いのも

それを意味していると思います。

 

そういう意味では1次予選から全力で踊っているカップルは

印象がよく抜けて行きやすいかもしれません。

 

準決勝は最後までチャンスがある

準決勝も2ヒートに分かれて行われました。

 

審査する立場としてはいい点と

気をつけるべき点があると思います。

 

もちろん2ヒートに分けたのは会場の都合や

密集しない工夫があったと思います。

 

また最終的には全員同じ条件なので

有利不利があるとは思いません。

 

今回のこのシステムに対しては

批判するつもりはないです。

 

ただ審査員も選手も2ヒートに分ける時と

1ヒートで同時にやる時と

ある程度意識を変える必要があると思います。

 

<2ヒートに分けるときにいいこと>

・1組ずつ良く見ることができる。

選手→何となく目立つだけでなくしっかりと踊れるカップルにチャンスがある。

審査員→総合的に決めることができるので、結果に自信が持てる。

 

・ぶつかる心配が少ない

選手→自分の実力を発揮しやすいので、不運で踊れない可能性が少ない。

審査員→踊っている時間が長くなるので実際に審査する時間がながくなる。

 

<2ヒートに分けるときに、気をつけること>

・前半のヒートと後半のヒートで比べにくい

選手→強いヒートに入ってしまったときに落ちる可能性がある。

審査員→前後半で3組ずつチェックする人が多いと思うので、前半でいい人を拾いにくい。

 

これは少し解説がいるかもしれません。

 

審査員は予選などでヒートが分かれているときに

全部合わせて12組などと選択する選手の数が

決められています。

 

いまの準決勝を例にとると

前半から4組選択して、後半から2組とか

極端な話前半0組、後半6組でも構わないのです。

 

しかしながら実際の競技会では

そのようにつけることはできません。

 

とくに今回のように単科で行う競技会は

当然ですが種目ごとにメンバーが違います。

 

もし前半で多くつけてしまうと

後半の方により良い選手がたくさんいたときに

正確な審査ができなくなるからです。

 

そのため審査員はほぼヒートごとに

同じ人数を選択することがほとんどだと思います。

 

多少前後で調整することはありますが、

このような単科戦で、さらに前半のヒートを

多く選ぶことはほとんどありません。

 

これはシステム的なことなので

誰が悪いということではありません。

 

通常でも最終予選までは必ずヒートが分かれるので

同じ現象が起きます。

 

つまり前半のヒートにいる時は

確実にそのヒートの中で上位にいないと

次に進むことは難しいということです。

 

これは選手としても覚えておいていいことです。

 

競技会において一番大事なことはダンス自体ですが、

審査方法のことも覚えておいて損はないと思います。

 

決勝は踊るしかない

決勝にきたらもうあとは踊るしかありません。

 

何があっても最後のラウンドなので

ここで頑張らなかったら意味がありません。

 

また自分たちがそこにいるということは

それまでに多くのカップルが涙を飲み

悔しい思いをしているということです。

 

ファイナルに残るということは

当然そのカップルが頑張ってきた証ですが、

勝者が勝者たるためにはその何倍もの数の

敗者が必要ということを忘れないで欲しいと思います。

 

今回一番印象的だったのはどの優勝者も

喜びと共に感謝の気持ちが見えたことです。

 

たぶん上位に行くためには

そのようなことが身についているのか

指導者にそう教えられてるのでしょう。

 

もちろん、優勝者以外は人として

ダメと言う意味ではありません。

 

その証拠に優勝者をみんなで讃えあっている姿が

それを物語っていると思います。

 

そう言う意味でも誰が優勝しても

おかしくない状況の決勝戦でした。

 

印象的だったのは笑顔で踊っていたカップ

僕が個人的に印象的だったのは

スローで準決勝に入ったカップルです。

 

今回の大会は競技中もずっとマスク着用という

いままにないスタイルでした。

 

もちろんそれは大会開催のためには

必須条件だったと思うのでやむをないことだ音もいます。

 

そのなかで選手たちはデコレーションしたり、

ドレスと色を合わせたりと様々な工夫をしていました。

 

ただどうしても表情が見えにくく

みんな無表情に見えてしまいます。

 

たぶんマスクの下には素晴らしい表情があると思います。

 

ただそのスローで準決勝に残ったカップルは

なぜか笑顔に見えて本当にマスクが見えなかったように感じました。

 

マスクをして踊るのは苦しいだろうし

決してプラスにはならないと思います。

 

でもその中で表情が見えたのは

素晴らしいことだと思いました。

 

これをどう考えるかはその人次第ですが、

僕はそう思いました。

 

みんなが優勝者だったと思う

でも今年一年苦しい中でこの大会に参加した

あるいは最終的に参加できなかったけど

この大会に向けて頑張ってきたすべての人が

優勝だと思います。

 

審査員控え室にいるときに

ある学生が欠場になったとの連絡が

入りました。

 

前日まで大学側と交渉していたようですが、

最終的に許可が出ず当日朝に参加を諦めたようです。

 

大学側も苦渋の選択だったことは

想像に難くありません。

 

しかし残念であることは

間違いありません。

 

ただその学生もきっとこの経験が

役に立ち飛躍する時が来ると思います。

 

それがどんな形で、必ず来るかは

分かりませんがそう信じていたいです。

 

〜まとめ〜『やっぱり冬全は特別…特に今回は。』

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